03/07/12 大阪府能勢町
雨 大好き♥。
姉上様に近況報告致しまする。
・2月末から5月半ばまでせっせと教習所通いしてました。
・「なんかの免許が欲しいから」という不純な動機で共に通っていた友人チカ嬢もなんとか免許を取得しました。
・でも、わたしたち2人とも親に免許取得は内緒です。
・故にチカ嬢のバイクはうちの駐輪場にあります。
・6月は2人で2回、親切な奈良キャンパーの人を誘って1回ツーリングに行きましたが、チカ嬢の背中orバックミラーの中の彼女の姿しか凝視していなかったため、その日の彼女しか記憶にありません。
・ちなみにチカ嬢のバイクは派手な立ちゴケの結果、バイク屋さんに入院中です。
とりわけいちばん大きなニュースは、あれだ。ルック・アット・カブ夫ズ・シリ。

わかるかにゃー、このすごさ。
「軽自動車と同じ色じゃん(プ」と思ったら、大間違いなのですよ。
なんしか、うちの人間でカブ夫タンに乗ってもいいのは、ママンとミーのみ。
自動二輪免許保持者じゃないとカブ夫に触れることすら許されねえね。つまり、シスター&ブラザーは四輪車でも乗ってやがれ、ファッキューってこと。あれ、パパンも乗れたっけかな。まあ、いいや。それに、なんていうのかなー、原付界におけるヒエラルキーで行くとピンクナンバー=肉食獣>黄色ナンバー=草食獣>>∞>>白ナンバー=草くらいの違いがあるわけですよ。アンダースタン?
ならば、何故ピンクにしなかったのか?うちの兄弟のヒエラルキーの頂点に君臨する肉食獣たるねいさんは思うかもしれません。つーか、絶対思ったはず。理由はあれですよ。ピンクよりも黄色ナンバーの方が可愛いし、カブ夫さんのトータル・コーディネイトがばっちりじゃないですか。夏はこれでキメ★って感じにnon-noとかで特集組まれてもいいくらいです。ということで、カブ夫ズ黄色ナンバーをこれ見よがしに披露するために、一路日本海に向かうことにしたのであります。
(ちなみにやや正しい解説をするならば、原付には白ナンバー原付=原付一種と色付き原付=原付二種の2種類があるです。一種と二種の間には暗くて深い溝がありまして、一種は原付or普通自動車免許保持者なら乗れるのですが、二種は小型自動二輪以上を持っていないと乗れないのです。つまり、わざわざ二輪の免許を取得した選ばれし者のみが乗れる中途半端な……素敵な原付なのですよ。
原付自身の違いは白は排気量50cc以下、黄色は90cc以下、ピンクは125cc以下となっているけど、排気量の違いはわたし的には結構どうでもいいことだったりする。肝心なのは、色付きの二種だと、30km/h以上で走っても合法になるということ。交番の前でスピード落とさなくてもいいわけですよ。もう1つ言うなら、二段階右折をしなくてもよくなるのだけれど、これは嫌だにゃー。二段階右折ラブッ子なので。
税金はちょっと高くなるけれど、人生において初めての固定資産税。ほんの数百円の違いなら、どんと投資しますってもんです。だって、固定資産ですよ?お上が「汝、資産を持っているぞな」と認めてくれてるんですよ?リトル金持ち気分じゃね?)
二度寝して目覚めた後、ナンバープレートをカブ夫に取り付けて、いざ出発。…いつも以上にエンジンがかからない。エンジンが一発でかからないのは毎度のことなんだけど、なんでかなー。やっぱり、週に1回乗るか乗らないかくらいのペースじゃ駄目なんかな。毎日エンジンってかけるべきなんだろうか。乗ったまま車体を左右に振ったり、チョークを引いてみたり、なんやかやとしてやっと出発。どうしても出るまでには30分以上かかりますな。
今日のコースは173号線をひたすら北上コース。ちゅるるるるーと池田市を走る。今まで173号線は午後の山から下りコースしか走ったことがないのだけれど、午前中走ってみて、わたしはわかったね。この辺、いつも混んでる。道路脇で工事しているのがいけないんだろうか、それとも扇千景が悪いのか、とにもかくにもスムーズに流れるってことがないっぽい。
曇天下、車の左脇をすり抜けつつ進んでいき、川西市に入ると小雨が降りだした。カッパずぼん、履いてくればよかったかな。そんなことを思いつつ突き進む。まだ、どうってことない小雨だし……なんか梅雨っぽいしとしと雨に変わってきました。天気予報じゃ1日曇りの筈だったんだけど……。“山の天気は”ってやつなんじゃろか?

土砂降り。
こんな天気に傘もささずにいるのはバカ者のみである。
つまり、わたしだけ。
屋根のある車に乗っている人だって、車から降りたら傘を差して小走りで屋根のあるところに向かっている。
何故か中国語会話のテープが流れる怪しげなトイレにて用を足し、雨の様子を見ながら今後について策を練る。安全策はこのまま引き返すことだけど、引き返した途端に晴れたりしたら悔しくね?どうせすでにパンツまでびしょ濡れな状態である。宇能鴻一郎なら、
「あたし、原付二種になりたての、黄色いリトルカブなんです。黄色いナンバーが黄色いボディにぴったりで、毎日毎日乗ってほしいのに、週に1回乗ってくれるのがいいところ。今日は久しぶりだから、あたし、張り切ってサービスしちゃおうと思ったのに、あの人ったら、じらしてエンジンもなかなかかけてくれないんです。早くいろんな人にあたしの黄色いナンバーを見てもらいたい。やっと進んで、あたし、とてもいい感じになってきたんです。ガソリンが体中を駆けめぐって、とてもいい気持ち。それなのに、突然、雨が降ってきたんです。最初は小雨で、次は大粒の雨。ざぁざぁと降りつづける雨に打たれて、エンジン辺りに当る雫が、じゅっ、って蒸発してる。そう思っただけで、あたし、マフラーがじゅん、としちゃったんです。」
くらいのことは言ってくれる筈である。って、今必要なのは宇能鴻一郎じゃなくて、シェイクスピアだ。進むべきか戻るべきか、それが問題なんですから。
結局、駐車場を出て左折することにする。つまり、戻らずにまだまだ進むコースを取る。このまま173号線を下りていくと、びしょ濡れのまま、また車の列の横を通らなければならない。それなら同じ戻るにしても、423号線に入って下りていった方が楽しげな気がするし。いや、まだまだ日本海を諦めちゃいないんですけど。
進めど天気に変わりはなく、返って降りがひどくなっている気がする。そろそろ、勇気ある決断をくださねばなるまい。撤退……いや、転進ですよ。涙を飲んで自分たちの英断を讃えつつ、妙見山方面に進路を取るべく右折する。

雨です。
雨。
スニーカーもなにもかもびしょびしょである。
妙見山にちくっと向かい、一庫ダム方面に戻って173号線に合流する頃になると、雨足が弱まってきた。これは、このまま家に帰ったら“単に濡れに行っただけ”という嫌なパターンじゃなかろうか?山を下りていくと、雨は小雨→止む→路面が乾いてくるという状態に。これって……どうよ?時間はまだ9時を回ったばかりである。つまり、今日はまだまだ長いんである。とすれば、わたしの取るべき道は一つなのである。
再突入。
ぐるっとUターンをして、また173号を北上する。日本海に着く頃には、服や靴だって乾いてるじゃろ?待ってろよ、日本海。意気込んで進むものの、トンネルを抜けると小雨が降りだしてきた。濡れた体にはどうってことない雨量である。またトンネルを抜けると、今度は先ほどと同じ大粒の雨……。
再転進。
結局、雨の中を行きつ戻りつしただけに終わり、勿論自宅近くに戻れば晴れ間すら覗く体たらくである。何ですか。昔、散々日本海の悪口を言ったのがいけなかったんでしょうか?次こそ三度目の正直だ。覚えとけ、日本海。