02/12/23 兵庫県氷上町

冬山修行山の芋付き

忘年会だったり、忘年会明けだったりで週末をだらだらと過ごしていたら、あれですよ、もう今年も終わっちゃいますよ?カブ夫さん。しかも、防寒対策で買ったハンドルカバーもユニクロのエアテック・パンツも一度も使用してないじゃないですか。

ということで、これら防寒具の試しの意味も兼ねて、本日はテンション低めにゴーです。

いつも大体東方面に向かっているので、今日は西より進路で攻めたいところ。そのまま西に行くと、電飾に浮かれる神戸があるのでそれは避けたい。なんしか今日はクリスマスイヴ前日+休日のビンゴでいうならWリーチくらいの日だし、きっと浮かれたやつらでいつもに増して大渋滞な筈。すると、行き先は西北ってことになり、結局は山に向かうのであります。R176をひた走るコースで、ぶるるー。

ユニクロのエアテック・コート+エアテック・パンツ+手袋というユニクロから感謝状を贈られそうな装備に身を固め、7:40出発。そんなに寒くないので、マフラーは省略。ハンドル・カバーも操作しにくいので、今回は荷台待機にしておく。

まずは給油を済ませる。カブは燃費がいいらしいのだけれども、乗るときはいつも遠出なので乗る度にいつも給油。つまり乗った回数≒給油回数。これってどうなんかな?

とにもかくにも、順調にR176を走り、豊中・池田を抜けて宝塚に入る。ずっとR176を走るっていうのは、すなわち、自分が走っている道路と続いていると思われる道路を通っていけばよいのである。ルートを見失うこともあるまい。ツーリングマップルがなくたって、鼻くそほじりながらだって運転できちゃいますよ?でも、何故にわたしは細い道路を通り、「R176はこっち」っていうような表示を見つめているのでしょうか?全くミラクルだ。

宝塚ファミリーランドの横を通る。いつもと違って、やや都会チックな場所をずっと走ってる気がする。この辺りって神戸にも大阪にも近い位置にあるから、開発されてるんだろう。プチ渋滞を抜け、西宮に入る。西宮名塩(にしのみやなじお)だから「ナジオン」ですか?とニュータウン名に疑問を差し挟みつつ、思う。

寒い。

ユニクロ勢は充分立派にやってくださっているのだけれど、あの辺りが寒いんですよ。スニーカーのみの足先と、むき出しのあご。割れて外人男子みたいなあごになっちゃうんじゃないかって思えるくらい、寒い。やっぱり冬はなめちゃいけないよなー。

丹波の森街道 さらに三田に入り、丹波の森街道に入って進んでいくと、今まで晴れていた空がなんだか怪しげな色になってくる。
山をなめてちゃいけないってやつ?わたしの向かう先に雪雲っぽいのがかかってる気がする。夢?

濡れる路面 夢なわけはなく、しばらく経つと、小雨がちらついてきた。
もう少し寒ければ、雪に変わっちゃうんじゃないかっていう雨。

なんというか、日本海側の雨っぽい雨だよな。あそこって、冬の間、いっつもしょぼしょぼしょぼしょぼ雪かこんな感じの雨が降ってるし。この雨が固形成分を含むようになったら撤退しようと心に決めて走っているうちに、一応の目標地点・水分かれ公園に着いてしまった。所要時間3時間。

この水分かれ公園というのは、日本一低いところにある分水嶺がある公園だそうだ。日本一。ここから水が日本海側と太平洋側に分かれて流れていくらしい。そんなところに来たならば、ここはひとつ乙女チックに笹舟なんか作って流してみて、どっちに流れていったかによって運勢なんかを占ってみたい。いざ、行かん。

駐車場が見当たらなかったので入口付近の空き地にカブ夫を停め、公園に入る。どう言ったらいいんでしょうか。普通の公園だ。児童公園よりはグレードが高いけど、ちょっと金をかけた散歩道感が漂う公園。日本一があるんですよ?もっと頑張れよ、氷上町。

分水嶺は入口付近にあって、看板がいろいろと教えてくれるのだけれど……。こんな舗装された小川が、公園の中を人工的に流れてるっぽい小川が、どうして分水嶺だとかいうロマン溢るる代物だと思えますか?

日本一の…… 矢印で「日本海○km」「瀬戸内海○km」って教えてくれるのはいいですけど、川の中に小さい堰を作って水の流れを決めていたのでは、アタシのちっぽけな笹舟がひっかかるじゃありませんか?
いや、笹もないから作ってもないんですけど。

この亀の顔…… 仕方ないので、目の前にある神社に行ってみる。水溜りのような池に鶴と亀の像が配してあって、亀に触ると家庭円満・健康長寿を授かれるということなので、とりあえず撫でまわしておく。

さ、帰っぺ。

雨がそぼ降る中をぶぶーんと進んでいくと、山中のお約束・野菜の直売所があったので、中を覗いてみる。小豆か栗が食べたいなーと見てみるが、思ったよりも高いかも……。というよりも、わたしの手持ちが少なすぎるのかしらん?

真剣に悩むわたしに店主のじいさんが話しかけてくる。どうやらじいさんはカブ夫が気になる様子で、「あれで来たんか」「あれは90ccか?」「よぅくぬくもっていきや」と話が進む。ありがたいんです。ありがたいんですけど、直売所に小一時間は長すぎる感が否めないのですよ。

山の芋 じいさんにストーブの礼を述べ、山の芋(1000円也)を購入して、下山。
下の世界は太陽も出ていて、とても暖かい別世界でした。
山の芋は大変に濃く、非常に美味かつ腹を満たしてくれました。